介護するなら知っておきたいQOLの向上

介護の現場で働きたいと思って勉強をしている人はQOL(Quality Of Life)という言葉を聞いた事があるに違いない。普段、日本で元気に生活している人は、あまり考えることではないかもしれない。QOLとは、介護生活となった時、意識しておかなくてはいけない大切なポイントなのだ。QOLは4つの面から生活について考えている。肉体的、精神的、社会的、経済的な面である。これのどれか一つでもバランスを崩すと他の3つも乱れはじめてくる。介護生活はこれらのバランスを崩さないように、第三者が補助を行いQOLを保って生活しなくてはならない。例えば、加齢によって足が弱くなり歩行困難になると、一人で家を掃除できないので部屋が汚れて別のストレスになる。他にも社会的ストレス、経済的ストレスにも発展する可能性がある。だから介護職員が支援・または介護することでバランスをとっていくのだ。もちろん支援するだけではなく、これ以上悪化しないように体も鍛えるように促すこともある。

目に見えないのが精神的ストレスである。綺麗好きな人が自分の体が思ったように動かず、掃除が行き届かない部屋にいるのは想像以上にストレスになるに違いない。この時に必要なのが他人とのコミュニケーションなのだ。話す、聞く、笑うという3つの行動器官は何よりの脳の刺激になり、反対に怒りや悲しみは悪影響を及ぼしかねない。本来、人間はそこまで怒りを持ち続けられないようになっているのだ。高齢者になっても、生活のQOLを下げないために介護がある。